氷河期世代のぼやき

言いたい放題

GW・盆・正月が混むのはいいことなのか?

GWは実家に帰省していた。久々に行動制限のないGWになったということで空港やターミナル駅はどこも人でいっぱい。高速道路も渋滞していたようで、テレビでは「普段通りのGWが戻ってきた」とうれしそうに混雑する様子を伝えていた。

 

しかし、同時に、「GWや盆・正月が混むのは本当にいいことなんだろうか? そんな時期に働いている人たちは混まない時期はどうしているのだろうか? なぜ、特定の時期だけ混んでいて、それ以外の時期は閑散としているのだろうか? 」とも思った。

 

2010年ごろの民主党政権時代に、日本をいくつかのブロックにわけて長期連休を分散化させようと検討されたことがあった。しかし、国全体がばらばらになるとか、ブロックをまたいで工場や支店のある会社などはこっちは休みなのにあっちは仕事なんてことになり、結局誰も休めなくなるなどの意見が出され、実現することはなかった。

 

しかし、このような検討がされたことは今となっては完全に忘れ去られたことではあるが、いいことだったのではないかと思う。日本のようにみんないっせいに働き、いっせいに休むようだと、サービスを提供する交通機関や宿泊施設などがピークに合わせたキャパを用意しなければならなくなり、ピークではないときはもて余してしまい、無駄が多くなる。一方、休む側は休日にどこに行っても人がいっぱいで結局疲れてしまい、普段通りに仕事しているほうがよかったなんてこともある。

 

これが、休日を分散させることができれば、サービスを提供する側は年間を通して平均的に業務を行うことができるし、休む側はすいているときにサービスを利用することができるし、いいことずくめのような気がするが、なかなか実現しない。

 

それはやはり、日本の硬直した労働雇用慣行があるように思う。日本では賃下げや解雇などの雇用調整が難しいから人はなるべく少なくして、その少ない人たちに目いっぱい働かせようとする。そうするとどうしてもいっせいに働いて、いっせいに休むことになってしまう。だから、有給も取りづらいし、働きすぎの状況をなんとかしようとして国は祝日を増やし続けてきた。

 

そんなことしなくても、雇用調整をやりやすいようにしてくれれば誰かが休んでもいいように少し多めに人を採るだろう。そうなれば祝日も今のようにたくさんはいらなくなる。さすがに天皇誕生日建国記念の日くらいは残してもらいたいが、それ以外の祝日は廃止して、その分を有給に回してもらいたい。

 

どうせなら、これは極論になるが、今は大きな会社だと年間休日数は125日くらいだけど、日曜と天皇誕生日建国記念の日は休みにして、それ以外を有給にするくらいのことをしてもいいように思う。これに現状で毎年加わる有給10日を加算して、有給は年間80日で、日曜と天皇誕生日建国記念の日55日を足すと135日で今とイーブンになる。これはさすがに無理がありそうだが、もしそうなれば会社の稼働日が増えて雇用も増えるから、俺の理想はこちらだ。

 

「そんなことすると休暇を取って地元に帰省しても地元の知り合いの休みが合わずに会えないじゃないか」と反論されるかもしれないが、そんなときはその知り合いも一緒に休みを取ればいい。