氷河期世代のぼやき

言いたい放題

派遣先は法律や契約を守れ

俺は品質管理検定 1級(QC検定と言われることが多い)の資格を持っている。なぜこの資格を取ったのかと言うと、以前 派遣先が携帯電話メーカーだったときに、どんなにクオリティを高くしても品質保証部が粗探しばかりして、なにかにつけ文句ばかり言っていたから、「品質管理検定の資格を取って、こいつらを黙らせてやろう。」と思ったのが始まりだった。

 

最初は「2級くらい取れればいいや。」のつもりでいたが、まず3級に挑戦したところ一発合格で、次に2級に進んだところ、これも一発合格だった。

 

だから、「これ、もしかして1級いけるんじゃね?」と欲が出てしまい、1級に挑戦したが、1級はやはりかなり難しく、何度か挑戦した結果、やっと合格することができた。

 

そんな中、品質管理検定の勉強をしていて、「品質保証とは、何なのか。」考えることがあった。品質保証とは何かを小泉進次郎に質問するとおそらく、「品質保証とか何か。それは、品質を保証すると言うことです ( ̄ー ̄)。」という解答にもなってない解答が出てくるだろう。あるいは、岸田首相だったら、「品質を保証するという観点から総合的に勘案し、さまざまな事態をしっかりと検討しながら自ら判断していきたい。」と答えそうだ。しかし、品質保証とは実に単純なことで、結局は「相手との約束や契約を守る。」ことに尽きるのだと思う。電子部品メーカーだったら、「このようなスペックを持ったデバイスをいつまでに何円で納品します。」といった契約をするだろうから、それを相手に保証するのが品質保証だろう。

 

ところが、どの派遣先も、お客様に対しては契約を守ろうと努力するが、受け入れている派遣社員に対しては、契約を守らなかったり、契約以前に法律を守らなかったりなど、メチャクチャなことを平気でやっている。

 

具体的には身元に関する書類を提出させたり、契約にないことをやらせたりと言ったところだが、派遣先が派遣社員の個人情報を収集することは法律で禁止されているし、派遣だろうが正社員だろうが、契約にないことをやらせるのはおかしいだろう。

 

まず、個人情報収集について

 

初日に、生年月日・住所・電話番号・家族構成・実家の連絡先などを書かせる派遣先がときどきあるが、派遣先が派遣社員の個人情報を収集することは法律で禁止されている。ところが、派遣先も派遣社員もそんな法律があることは知らないから何の疑問もなく提出している。どうしても提出が必要であれば、目的と目的外には使用しないことを明言して、同意できる場合のみにすべきだろう。あと、履歴書や職務経歴書を求めてくる派遣先があるかも知れないが、応じる必要はない。

 

次に、契約にないことについて。こちらはたくさん事例があって

 

他部署の業務をやらせたり、始業前の朝礼やラジオ体操をやらせたり、など。俺個人の体験であるが、携帯電話メーカーにいたときに、他メーカーの機種を受託生産することになって、そちらの業務も行うことになったが、そのラインは別の事業部のため契約にない部署での業務ということになり「契約にないことをやらせるな。」と抗議したことがあった。あと、遅刻を避けるために契約時間より早く出社したら、「今すぐこれをやれ。」と指示されたり、契約時間前に朝礼やラジオ体操するところもあった。

 

あと、最近はコロナ対策で、食堂の利用を分散させるため時間を指定したり、初日より前の行動記録を提出させたりするところもあった。食堂については、昼休みは12:00~13:00だけど、食堂利用は12:15からというところがあったが、「コロナ対策で食堂利用を分散させるという事情は分かる。だったら昼休みを12:15~13:00にすればいいだろう。そうすれば15分早く帰れるし、いいことずくめだ。」と意見を言ったら、「それだと会社の規則を変える必要があるから難しい。」と回答があった。規則と言うのは実態に合わせて変えていくものだし、規則が実態に合わなくなったらさっさと変えるべきだが、なぜ日本は規則を変えるのを嫌がるのだろう。そんなことだからこの国は憲法ひとつ変えることができないのではないか。食堂利用の制限については強制ではなく、あくまでお願いらしいが、何でもお願いで済ますのは改めるべきだ。

 

行動記録については、契約初日から派遣先の指揮・命令に従う義務が発生するのに、それより前の行動記録を提出させるのは、契約にない期間について命令していることになる。これについても抗議したが、「協力いただけませんか?」と言われたからしぶしぶ協力したが、実際とは全然違う行動記録を提出した。全然違う行動記録を受け取って派遣先は何がしたいのだろう?

 

この国は、強制ではないものの法律や契約にないことをお願いベースで協力させられることがよくある。お願いで済ますのではなく、法律や契約を守ってさえいれば問題ない代わりに守ってなければ罰を受けるという世の中に変えていくべきだ。