氷河期世代のぼやき

言いたい放題

給料上げたければスキルアップするしかないのでは?

俺は高校生のときJRで通学していたが、毎年2月ごろになると春闘が始まり、3月ごろになるとJRがストを行うかもしれないというニュースが流れて、「なんでこの人たちはやってる仕事は同じなのに毎年給料上げろなんて要求しているのかな? 」といつも不思議に思っていた。その後、日本は職能給を採用していて年功序列という仕組みがあって、毎年給料が上がっていくことになっているから、毎年その額をめぐって春闘が行われていると知ったが、この春闘について海外の人が知ったらどう思うのだろう。

 

おそらく、高校生のときの俺とほぼ同じで、「なんでやってる仕事は同じなのに給料上げろなんて要求するの? 給料上げたければスキルアップして転職すればいいんじゃないの?」と思うのではないか。仕事の内容に給料が設定されている職務給が主流の海外ではそれが自然な見方だろう。

 

俺のような派遣社員もこの職務給に近くて、高収入を実現したければスキルアップするしかない。実際にはスキルアップして何か資格を取ったからと言って即給料が上がるわけではなくて、派遣先からの評価が高くなるとか、派遣先の候補が増えるとかが多いが、派遣先が見つからなければ退職することになるからスキルアップは不可欠だ。

 

だから、俺たち派遣社員は、今期の活躍で来期どうなるかが決まるプロ野球選手のようなもので、契約期間は3カ月の派遣先が多いが、この場合「来期3カ月の契約を結んでもらうために今期3カ月をがんばって成果を出す」ことになる。プロ野球選手のように急激に給料が上がったり下がったりはしないが、今期の活躍で来期どうなるかというところは共通している。

 

来期も契約を結んでもらいたい、来期の給料を上げたい、という思いでプロ野球選手はいい成績を残すべく必死になってスキルアップしている。こういった姿が生産性を上げ、引き換えに給料が上がるというサイクルだと思う。だから、給料上げたければスキルアップすればいいのではないか。

 

これが連合の組合員のように期間の定めのない雇用契約を結んでいて、毎年給料は上がり続け、クビになることもない人たちが、やってる仕事は同じでロクにスキルアップもしないのに「もっと給料上げろ」と要求するのは海外からは理解されないのではないか?  ただし、今からスキルアップに取り組むと言っても日本企業お得意の社内限定のガラパゴスなスキルではなく、いろんな会社で通用する汎用性の高いスキルである必要があるが・・・