氷河期世代のぼやき

言いたい放題

氷河期世代は何のために生きてきたのか

俺は今日が誕生日だった。この歳になると誕生日など嬉しくもなんともないが、今までの人生振り返ってみて、何のために生きてきたのか、一度でも幸せな時期があったのか、さっぱり分からない。

 

中学生のときにバブル景気に沸いて、「このまま行けば、俺が就職するころにはウハウハだ。」と思っていたら高校生のときにバブル崩壊。大学に進んで何とか就職できたと思ったら97年に消費税増税。結局、新卒で入った会社は3年持たずに辞めさせられて非正規雇用で働くことになる。

 

2000年代前半は景気が悪く、2006年ごろになって団塊世代の大量退職が近づいてから雇用情勢は良くなるものの、恩恵はそのときの新卒だけで俺たちの世代には全く関係なし。そうこうしていたらリーマンショックがやってきて派遣切りの嵐が吹き荒れ、みのもんたに「派遣社員の道を選んだ人はなぜこうなったのか真剣に考えろ」と言われてしまう。

 

その後、政権交代が起き、民主党政権が誕生し、世の中良くなりそうな雰囲気に包まれたが、労働組合に支持されている政権のため、既存の労働者の既得権を守るばかりで、異常な円高やデフレなど、非正規雇用労働者にとっては安倍元首相がおっしゃるように悪夢の民主党政権だった。特に、一部の元国鉄労働組合員に一人あたり2200万円を支払うことを決めたときはあきれた。なんでも労働組合のいいなりになる政権なんだなぁ と。

 

悪夢の民主党政権は3年3カ月で終わりを告げ、第二次安倍政権が発足、アベノミクスがスタートする。アベノミクスの成果なのかどうかは分からないが、2015年ごろから雇用情勢が劇的に良くなって、失業率も下がってきた。しかし、これも以前と同様で、恩恵があるのはそのときの新卒だけ。すでに40代に突入していた俺たちには何の利益もなし。

 

このように、「なんかいいことがありそうだ。」と思っていたら、直前になってはしごを外されることが繰り返し起きてきたように思える。しかし、それも若いうちだけで、40代後半ともなると「いいことがありそうだ。」という期待が沸いてくることすらない。いろんな職場を転々とし、20回近い引っ越しをしてきたから未だに独身のままだ。それでも同世代の中では少しだけマシなほうだとは思う。

 

すでに氷河期世代の先頭は50代に到達していて、あと10年もすると生活保護が増えてくるだろうし、将来を悲観した人たちが犯罪や逸脱的行動に走ったりするケースも増えてくるだろう。上の世代からは雇用の調整弁として利用された挙句、「甘えてる。」とか「自己責任だ。」と批判され、下の世代からは「何で俺たちが氷河期世代の尻ぬぐいをしなきゃならないんだ。」と批判される。こうなると国全体の雰囲気が悪くなるし、社会の連帯みたいなものも失われてしまう。そのような未来が想像できてしまうから、今まで何のために生きてきたのかさっぱり分からなくなってしまう。雇用の調整弁にされ、搾取されるために今まで生きてきたのだろうか。